こんにちは、うめっちです。
今朝産経WEBで調べていたらとんでもない記事を発見。産経新聞8月4日神奈川版。
小田原市が南高梅に追いつき追い越せということで、十郎梅のブランド化を目指す研究会を発足させたらしいのですが、その中で、
「南高梅は皮が厚いため、機械でふるい落として収穫する手法だが、十郎梅は皮が薄くデリケートなので1つ1つ摘む。市では「丁寧に作業していることもブランドとしてピーアールしていきたい。」
と言ってます。 ?(゜。)?(。゜)?はてな
いったいいつの話?
このブログを見ていただいている方はわかってらっしゃると思いますが、青梅については南高梅に限らず、古城、小梅すべて手で収穫しています。
南高を機械で落とすなんてとんでもない。傷がついて使い物になりません。
青梅(青果)として出荷するものは南高に限らず、古城・小梅全て手もぎです。他の産地は知りませんが、紀州南高梅の本場、田辺地方では機械なんか使っていません。
熟して自然落下した(青梅として市場へ出回りません)南高梅は農家が白干し梅にして、業者へ原料として販売しますが、落ちても実に傷がつかないようにネットを敷いています。傷がついた梅干しは等級がさがります。
小梅で梅干し用(=農家が漬ける)のものは、ごく一部機械で落とす農家があるそうです。小梅は小さいので傷がつきにくいのですが、当然傷がつけば梅干しの原料として不適格なので、等級が下がります。もちろんこちらも梅干しの材料なので、青梅として市場に出回りません。
また、十郎梅を手にしたことがないので、あまり言及したくないのですが、皮についても小田原の梅干し業者が、南高梅と十郎梅を比較し、「南高梅に比べ皮の厚みがある分だけ、十郎梅干の仕上がりは白く餅肌となります。」といってますよ。
しかも比べている梅の実は十郎が黄色、南高が青色なので、南高の未熟果(当然皮が硬い)です。記事はこちら(リンク切れ)
みなさんよく勘違いされるんですが、南高は青い時期から出荷されています。でも決して梅干し用として出荷しているのではありません。青い南高は梅酒・梅ジュース用です。青梅でつけたものはいくら追熟しても皮が硬くなります。6月中盤以降の黄色く、フルーティーな香りがするものが梅干し用です。
南高梅=梅干しのイメージが定着しているのですが、梅酒、梅ジュース用としても南高梅は優秀です。この件については後日。。。
南高梅の用途
青い南高梅 梅酒、梅ジュース、梅エキスなど
黄色い南高梅 梅干し
※皮が硬い梅干しを好まれる方は青梅を使用しても結構です。あまりに青すぎるのは不向き です。
※黄色い南高梅で梅酒、梅ジュースにするとフルーティな香りがします(熟せば熟すほど皮が破れやすいので、混ぜるときはご注意ください)。