今日と明日は「田辺祭」。
江戸時代から400年余の歴史をもつ、田辺を代表する紀南地方最大の祭礼で、毎年7月24日・25日の両日に行われる鬪雞神社の例祭。
この祭は、旧田辺城下町の各商人町から8基の「お笠」と呼ばれる、京都の祇園祭のような笠鉾が町中を練り歩きます。
鬪雞神社は平安時代末、熊野別当の湛増(たんぞう)が源平のどちらにつくかを決めるのに、紅白の鶏を社前で闘わせ、白が勝ったので、源氏に味方し、軍船
二百隻余を率いて壇の浦へ出陣したという『平家物語』記載の故事でも知られています。
祭の見所は「お笠」の巡行、商店街では古式豊かなかがり火を焚き、神社鳥居前では、狩衣に綾蘭笠という出で立ちの稚児が馬に騎乗した三騎がそれぞれ、流鏑馬を行い魔除けの儀式を勤めます。
お笠は夜、鬪雞神社でのお勤めを終わり子供の笛・太鼓の祭り囃子にのって各町にお笠を引き帰ります。
いくつかのお笠は会津川河口近くの会津橋に曳き揃えられ、川面に美しい灯を映し出す、田辺祭の名物です。